導入事例

CUSTOMERS

すべて手作業だった財形貯蓄の管理業務をSPIRAL®︎でオンライン化!事務作業時間を73%削減し、導入企業・団体様の利便性も向上

三菱UFJ信託銀行株式会社

業務内容
リテール業務、法人業務(資産金融業務、不動産業務、証券代行業務、受託財産業務)、市場業務、システム関連業務
使用サービス
SPIRAL® ver.1
URL
https://www.tr.mufg.jp/
代表者
取締役社長 長島 巌
本社
東京都千代田区丸の内1丁目4番5号
課題
財形貯蓄制度の事務処理はすべて紙と印鑑。手作業の多さや郵送手続きによる所要時間の長さに課題を感じていた
解決策
SPIRAL®︎で段階的に2種のシステムを構築。オンライン上で処理することで事務作業軽減と企業・団体様の利便性向上を図る
効果
事務作業にかかる時間を73%削減し、加入者は24時間いつでも手続き可能に。今後もシステム改良を続けさらなる効率化を目指す

インタビュー

INTERVIEW

日本国内の個人・法人向けだけでなく、海外にも幅広い金融業務を展開する三菱UFJ信託銀行株式会社様。

同社は以前、財形貯蓄制度(以下、財形貯蓄)の企業・団体様からの事務手続きをすべて紙と印鑑で対応していました。手作業による手続きの煩雑さを解消し、制度を利用する企業・団体様の利便性も向上すべく、オンライン化を検討し、SPIRAL®︎を導入されました。

2015年に、オンラインで新規加入・解約などの手続きが可能なシステム「財形WEB」を構築。続く2022年には、オンラインで勤労者積立額や奨励金、積立入金額を確認・変更できるシステム「帳票WEB」も構築し、財形貯蓄の手続きに関する事務作業時間を約73%削減しました。

今回は、SPIRAL®︎導入前の課題や導入後の効果について、事務管理部 ローン財形事務企画G 井上由佳史様にお話を伺いました。


財形貯蓄の事務処理はすべて紙と印鑑。
手作業の多さや郵送手続きによる所要時間の長さに課題を感じていた

SPIRAL®︎の導入前はどのような課題がありましたか?

当社では以前、財形貯蓄の管理業務をすべて紙と印鑑で処理していました。そのため、財形貯蓄の加入者様、所属している企業・団体様、そして当社のそれぞれにおいて、手続きに大変な労力がかかっていたのです。

手続きの改善余地は、主に2点ありました。

1点目は、財形貯蓄への新規加入や解約などの管理についてです。財形貯蓄への新規加入や解約などの手続きでは、加入者様が記入した複写式用紙を企業・団体様が取りまとめ、当社に郵送します。当社に到着後は紛失防止のため、まず書類一式の記録をおこなわなければなりません。その後、例えば支払いの場合は印鑑を照合、書類に不備があれば返送します。

このように手続きにおける書類のやりとりが多く、労力がかかるうえに紛失の心配もありました。企業・団体様と当社の両方にとって、情報をデータ化し、紙の保管や郵送の手間を減らすことが必要でした。

2点目は、勤労者積立額や奨励金、積立入金額の確認と変更についてです。確認業務では、まず加入者全員分の控除額明細書、奨励金明細表を企業・団体様に郵送します。先方での作業は、データの確認、当社への返送で、変更がある場合は手書き修正と押印も必要です。そして当社に到着後、届いた書類を確認し、変更があれば手作業で財形貯蓄システムへ入力します。

特に大型連休のある1月や5月は郵送に時間がかかるため、入金日までに書類が届かないこともあります。その場合、担当者が変更の有無や内容を電話で確認しなければなりません。毎月、財形貯蓄を利用されているすべての企業・団体様に対して書類を郵送するために膨大な作業量が発生しており、こちらも改善の余地がありました。

加えて、当社ではこれらを含む財形貯蓄の管理業務の運用だけでも約30名のスタッフが必要で、人件費をはじめ通信費、紙の保管費とさまざまなコストがかかっている状況でした。

SPIRAL®︎で段階的に2種のシステムを構築。
オンライン上で処理することで事務作業軽減と企業・団体様の利便性向上を図る

財形貯蓄の手続きに多くの課題を感じ、システム構築をするに至ったのですね。

はい、当初は企業・団体様の利便性向上と当社の作業効率向上のため、複数の施策を検討していました。

そのなかで、財形貯蓄の管理業務は作業量が多く、かつ毎月発生する業務であることから、システムを構築することが最も効率化を期待できる施策だという結論に至りました。

具体的には、財形貯蓄の加入者申込管理システムと、勤労者積立額や奨励金額、積立入金額の確認・変更システムの構築です。段階的に、財形貯蓄の加入者申込管理システムから構築を開始することにしました。

SPIRAL®︎を導入された決め手を教えてください。

SPIRAL®︎の機能・価格・開発期間すべてが、当社の想定と合致していたことが決め手です。

1つ目の財形貯蓄の加入者申込管理システムの構築においては、当初、他社サービスの導入も検討していました。しかし、大規模なシステム変更により、想定以上の開発期間と費用が必要になってしまったのです。そこでスパイラル社(当時はパイプドビッツ)に相談したところ、当社が求めている要件だけを汲み取ったシンプルなシステムを提案いただきました。開発期間も短く、費用面でも想定内だったため、導入を決定しました。

以前、メールマガジンの配信システムをSPIRAL®︎で構築し、スムーズに運用できていたため、信頼感があったことも決め手のひとつになりましたね。

2つ目に構築した勤労者積立額や奨励金額、積立入金額の確認・変更システムについては、SPIRAL®︎一択でした。企業・団体様の利便性を考えると、1つ目のシステムと同じURLを使った方がいいと考えていましたし、加入者申込管理システム同様、実現したいことにしっかりフォーカスしたシステムが構築できそうだったので決めました。

SPIRAL®︎でどのようなシステムを構築しましたか?

2015年に、財形貯蓄の加入者申込の手続きがオンラインで可能な「財形WEB」を構築しました。また2022年には、勤労者積立額や奨励金額、積立入金額についてもオンラインで確認・変更できる「帳票WEB」を構築しています。

「財形WEB」では、財形貯蓄に関する手続きがオンラインで可能です。具体的には、新規申込、一部払出し・解約請求、積立入金額の変更・積立中断・再開、住所変更届、改姓届、メールアドレス、パスワードなどの加入者情報の変更をおこなえます。

「帳票WEB」は、控除額明細書と奨励金明細書の確認・変更がオンラインで完結するシステムです。当社の財形貯蓄データ管理システムとも連携し、データの突合や照会も自動化しました。

構築段階のお話として、「帳票WEB」のテストを実施している際に、より使い勝手の良いユーザーインターフェースをスパイラル社より提案いただいたことは印象に残っています。当社の立場に立って開発しようという姿勢を感じ、心強く思いました。

事務作業にかかる時間を73%削減し、加入者は24時間いつでも手続き可能に。
今後もシステム改良を続けさらなる効率化を目指す

「財形WEB」「帳票WEB」を構築・導入して、どのような効果がありましたか?

「財形WEB」では狙いどおりの効果が得られています。加入者様、企業・団体様は、財形貯蓄への新規加入などの手続きが、パソコン・スマートフォン・タブレットから24時間可能になりました。当社としても、紙の郵送や受領書類の確認、印鑑照合が不要となり、作業量を削減できました。

「帳票WEB」では、事務作業時間を導入前より約73%削減できています。以前は、手書き修正と郵送での手続きに時間と労力がかかるだけでなく、郵送状況によっては手続きが滞ってしまうこともありました。しかし「帳票WEB」の導入によってすべての手続きがオンライン上で完結するようになり、作業時間の大幅な削減に成功しました。

さらに、導入した数社の企業・団体様へヒアリングしたところ、毎月の入金金額の確認にかかっていた時間が最大で約30%削減できたそうです。郵送作業の削減にも貢献できており、これまで手作業だったところが、ボタンひとつで照合までできる点も好評でした。

「財形WEB」「帳票WEB」によるオンライン化で、郵送・ファイリング・保管の手間が省けるほか、在宅でも手続きできる点は当社、企業・団体様それぞれにとって有益なものとなりました。

今後の展望をお聞かせください。

「帳票WEB」は現在、190社以上の企業・団体様に導入され、導入予定も100社を超えています。今後も導入社数を増やし、さらに多くの企業・団体様の利便性向上に努めたいです。

また、構築したシステムを改良していくことで、他の金融機関から見ても使いやすく、効率化が図れるシステムを目指したいですね。

(2024年07月03日掲載)
※企業情報・肩書などを含め、本事例ページに記載された内容は取材当時のものです。

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